クラシック ジャパニーズ ショウ & シャイン 2006
 オーストラリア・ブリスベン
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オーストラリアのブリスベン近郊で、日本の旧車のイベント「Classic Japanese Show and Shine 2006」が2006年10月1日に開催されました。
直訳が難しいタイトルですが、意訳すると「栄光の日本の旧車」というような感じのしゃれたタイトルです。
日本の自動車はオーストラリアの経済と人々の生活に大きな影響を与えており、60年代から70年代、80年代、そして現在に至るまでデザインと革新的な技術の粋が凝らされていると高い評価を受けています。
ブリスベンでは過去にクラシックな日本の自動車を集めて展示する機会がありませんでしたが、熱心な日本車の愛好家レイ・ファーグソン氏(Mr.Ray Ferguson)がThe Z Car Club of Queensland Inc. の協力のもとに今回初めての日本のクラシックカーのイベントを開催したもので、このイベントの収益金で、貧困な病人を医療施設までAngel Flight Australiaが無料で輸送するというチャリティイベント(慈善行事)として、ブリスベン近郊のPine River Park, Strathpineで開催されました。
初めての開催にもかかわらず、140台余りの日本の旧車が集まりました。
旧車王国は主催者のレイ・ファーグソン氏と親しいこともあり、日本で最初にこのイベントを紹介することにしました。


開催の協力をしているのがフェアレディZのクラブですからSP310フェアレディ、S30型から最近のフェアレディZまでフェアレディZの参加は当然ながら多いものの、バラエティに富んだ日本の旧車が集まっています。
スカイラインS54Bが3台そろっていますし、箱スカのGTR、ケンメリのGTRなど歴代のスカイライン。初代シルビア、310ブルーバード、ブルーバード510、ブルーバードU、バイオレット、サニートラック、セドリックなどのニッサン車。
トヨタ車では多数の初代のカローラに加えて、86カローラ、コロナは輸出用に2000のエンジンを搭載したティアラや、その次の受け口のグリルのカローラ、マークU、鯨クラウン、セリカ、MR2、スープラ、センチュリー、ランドクルーザーなど。
マツダ・キャロル、カペラ、ルーチェ、ファミリア、コスモAP、サバンナ、RX-7などマツダの各車。
他に、ベレット、スバル360、アルシオーネ、ギャランGTO、スタリオン、ホンダZ、ホンダS600、カプチーノなどバラエティに富んだ旧車の集まりでした。
特に注目していただきたいのは、コンディションが非常に良いことで、これは英国系のオーストラリアだけあって車を使ってきた歴史が長く、大切に古い車を修理して乗るという文化と、レストアの技術、そして、乾燥した気候が錆を起こさないという点があります。
また、輸出車のためにエンブレムのデザインが日本の国内向けのものと違う車種も多く、輸出仕様のためにグリルなどが違っているものもあります。
さらにナンバープレートが異国情緒を出しています。
特にオーストラリアは左側通行であるので右ハンドルであり、コンディションの良い日本の旧車を逆輸入する手もあるでしょう。
第2回のこのイベントが今年開催されることが予定されています。
ブリスベン(ブリスベーン)シドニー、メルボルンに次ぐオーストラリア第三の都市で東海岸沿いにあります。
特に、ブリスベンはサーファーズパラダイスに近く、グレートバリア・リーフにも近いので、観光をかねてこのイベントを見に行くのも良いアイデアだと思います。各種のオウムが居るカランビン野鳥園とかローンパイン・コアラサンクチュアリというコアラ・パークも近いし、観光には事欠かないのでこの機会にこれらの観光スポット訪れるのも良いと思います。
主催者のレイ・ファーグソン氏は日本贔屓ですから、旧車王国の紹介といえばきっとイベントの参加を歓迎してくれると思います。





1600ccのオーバースクエアの90馬力/6000rpmのOHVエンジンを搭載したSP311、当時のエンジンはインチ規格で作られています。


こちらはSR311で2000ccの145馬力のOHCエンジン搭載です。SP311とはグリルが違います。





ボンネットにエアスクープを追加しているZが多いようです。







輸出仕様のブルーバード510は2ドアセダンが多かったようです。


初代のシルビアは日本でも珍しい存在ですが、オーストラリアにも輸出されていたのですね。


スカGとして有名なS54B。コンディションも抜群でナンバーもGTB-64で、おそらく64年式のGTBなのでしょう。




GC10のみならずGC110型のGTRが揃っています。どこでもスカイライン・シリーズは人気が高いようです。




サニー・エクセレント、ブルーバードU、セドリックなどいろいろなニッサン車が輸出されています。



A型エンジンは丈夫なので、ダットサントラックとのマッチングは最適です。
右下の310型ダットサンの荷台はいかにもオーストラリア風の荷台に換装されています。



初代カローラKE10の勢ぞろいです。セダン、クーペ、バンなどさまざまなモデルが輸出されました。



パステルカラーのRT20型コロナは2000ccのエンジンを搭載してティアラTiaraという名称で輸出されました。


下のアローラインと呼ばれるRT40型のコロナはデザインのみならず、メカニズム的に最新のものを採用し、歴代コロナで最高の評判を得ました。



初代セリカTA20/TA22のクーペとリフトバックはそのアメリカ風のデザインが特にアメリカやオーストラリアで好評でした。
上記の2枚の画像からクーペとリフトバック(ハッチバック)のボディラインの違いが良く判ります。


上のMS60型クラウンは通常クジラ・クラウンと呼ばれています。この画像のクラウンはカンガルー避けのプロテクターを装着していますが、オーストラリアでは特に早朝や夕方にカンガルーの衝突が多いので実用品です。
センチュリーまで輸出されていたとは知りませんでした。


赤色のサバンナをはじめとしてマツダのロータリー軍団が勢ぞろいしています。


75年に発表されたコスモAP、白色は2代目のルーチェロータリークーペ(1972〜1977)


左の車はカペラロータリー(1970年) セダン、右の車はルーチェ・セダンで、いずれもセダンボディは珍しい。
右側の車はロータリーではありませんが、8500オーストラリアドル(約80万円)で売りに出ています。


前期型のHBコスモ・ロータリーです。1981年ころの発売ですが日本ではもはや見かけない珍車です。



オーストラリアの日差しは強力なので4ドアのベレットはフロントウインドウにバイザー(日除け) を装着しています。
下の「いすず」のマークも新鮮です。
右下のベレットはリアにトレーラーを引っ張るためのフックを装着しています。日常的にこの車を使っているのでしょう。




下の青いスバルのピックアップは珍しいですね。







右上、360ccの水冷4気筒エンジンはきっと将来も作られることのない珍品です。


このスバルは岐阜の登録ナンバーがついたままで、近年オーストラリアに中古車として渡ったもののようです。


主催者のレイ・ファーグソン氏(Mr.Ray Ferguson)(左の黒いシャツ)とコンクール・デレガンスの入賞者です。
レイ・ファーグソン氏は2007年5月に来日し、旧車王国の協力のもとに、旧車のイベントに参加したり、日本の旧車愛好家と交流されました。


オーストラリアはイギリス連邦に属しており、文化・経済的にイギリスの影響を強く受けていますが、自動車に関しても、走行が左側であることや、古い車を大切に修理して使い、レストアが盛んであるなど英国の影響を強く受けていますが、国土が広大なことから、自動車の使い方に関してはアメリカと類似した部分も見られます。
今回のイベントの画像を見てもおわかりのように、メッキを多用したりしてやや装飾過剰にするのはアメリカの影響でしょう。
面白いのは出場車の多くが、車にちなんだカーナンバーをつけており、ナンバープレートを観察するのも楽しみです。

DAT20(ダットサン2000)
2000SR(SR型2000フェアレディ)
0ZZ-300(オーズィ/オーストラリアのZ3000)
24TZD(240Z)
OAZ-260(オーZ260)
OHZ260(オーZ260)
NIZ260(ニッサンZ260)
24-DAT(240ダットサン)
NIS311(ニッサン311型)
510BLU(510ブルーバード)
GTB-64(64年式のGTB)
NRB-120 (B210サニーでしたが210という番号が取れなかったのかも知れません)
日本でも希望番号を取得できるものの、ローマ字ではないのでなかなかこんな具合にはいきません。


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